傍流雑記帳

「本流」をはずれたら、気づいたことがたくさんあった。

すみません、「令和」いらないんですけど・・・。

日付が変わって、もう昨日となってしまいましたが、5月1日は新しい元号の第1日目でした。

 

11時頃に起きて、テレビをつけてみたら各局「令和」一色。

天皇元号もいらないと思っている私としては興味がないので、「こんな時、テレ東だけは、いつもの通り、独自路線を貫いてくれるはず」と思っていたら、なんと特番を組んでいてガッカリでした。

 

テレビだけではなく、国をあげてのお祭騒ぎには、げんなりさせられます。

閉塞感が漂う中、新しい時代を迎えて状況を打開したいというのも分からなくはありませんが、少子高齢化や国際競争力の低下、財政赤字の拡大といった構造的な問題を解決しなければ、なにも変わりません。

この「祝賀ムード」も、アベノミクスのメッキが剥がれかけてあせっている政府の目くらまし作戦かもしれません。ごまかされないようにしましょうね。

 

元号が発表されたとき、私はインドに滞在中で、CNNなどのニュースを見ていたのですが、海外でも日本の改元への関心は意外と高いようで、何度も報道されていました。「令和」の「令」は、order または command を、「和」は peace を意味するという解説でした。

なんとなく「命令におとなしく従い、和を乱すな」と言われているようで、強行採決大好きな安倍政権らしい選択だなと思いました。

もっとも発案者(とされている人)によると、これは万葉集から取った言葉で、「令」は「うるわしい」という意味だそうですが、現代の感覚ではちょっと無理があるような気がします。

 

話は変わりますが、4月の28日、29日の2日間、代々木公園で開かれた「Rainbow Pride」に行ってきました。毎年恒例となっている性的マイノリティのイベントです。

まず、ものすごい人出でびっくり。パレードの参加者だけで1万人を超えたそうで、イケメンもたくさんいて、なかなか楽しかったです。

スポンサーとして出展している企業もたくさんありましたが、具体的にLGBT向けの商品、サービスをきちんと提案できているところは少なかったように思います。

社内での取り組みも、「一応、セミナーとかやってます」といった程度のものがほとんどで、残念な内容でした。

「令和の大騒ぎ」と同じで、とりあえずブームに乗っておこうといったところでしょうか。

 

自治体によってはパートナーシップ認定制度なども設けられ、ひと昔前と比べれば性的マイノリティに対する理解も深まったようにも見えますが、ヨーロッパの国々や台湾などで同性婚が合法化されているのに比べると、まだまだ遅れていると思います。

 最近、同性婚の実現に向けて提訴に踏み切った人たちもいるようですが、「伝統的なイエのあり方」にこだわり、夫婦別姓さえ認められないこの国で、彼らが勝訴する可能性はかなり低いでしょう。

 

こういった強固な保守性は、実は、皇室のあり方と同根のような気がしています。「伝統の呪縛にとらわれて個人としての幸福の追求が認められない」という点では、皇室の方々もとてもお気の毒だと思います。

 

政府は、口先では「ダイバーシティ」を唱えながら、実際には、文科省教科書検定で同性愛に関する解説を削除させるなど、時代に逆行するようなことを行っているのが実情です。

 

というわけで、「新時代」になっても、保守層に支えられた現政権が続く限り、LGBTに幸せは来ないと思う今日この頃です。