傍流雑記帳

「本流」をはずれたら、気づいたことがたくさんあった。

LGBTとして言いたいこと

 杉田某という女性議員が「LGBTに対して差別的な寄稿をした」と、ちょっとした騒ぎになっているそうですね。

「子供がいない=生産性が低い」という論理は理解不能ですが、個人的な感想を言わせていただけば、自民党の議員って、「人としてどうよ?」って方、多いような気がします。なんとなく、以前、騒ぎになった「このハゲ」パワハラ発言の女性議員を思い出しました。

 

ダイバーシティ」を標榜する安倍首相が火消しに躍起になっていますが、本心ではどう思っているのでしょう。彼が言うところの「美しい国、日本」で、LGBTはどのような位置づけになっているのか、気になります。

 

ビジネスにおける生産性という点では、LGBTの中にも当然、優秀な人はたくさんいます。この国では、女性の平均賃金は、男性に比べてまだ低い水準にありますから、レズビアンカップルは苦戦している方々もいるかと思いますが、共働きで目いっぱい稼いでいるゲイカップルは究極のDINKS(死語?)で、市場としてはすごく有望です。

 

そういえば、以前、LGBTのイベントに参加した際(申し遅れましたが、私も当事者です)、M銀行とかN証券などの一流(笑)企業が協賛していたので、ちょっとビックリしました。

企業としては、「流れに乗り遅れるな」ということで、「LGBTフレンドリー」をアピールしたいところでしょうが、実情はかなりガッカリなものではないかと思います。

 一応、社内で同性カップルを配偶者と同等に認めるなど、それらしきことは実施しているようですが、周りが出世争いで足の引っ張り合いをしている保守的な組織の中では、カミングアウトするのも、かなりハードルが高いでしょう。

 

ちなみに、LGBT市場が注目されるようになったのは2010年頃からで、2015年に某大手広告代理店が、「LGBTのマーケットは6兆円規模」とぶち上げたのが一つの節目と言われていますが、その数字は商売がらみのものですから、妥当なものかどうかは微妙だと思います。

  

私が住んでいる中野区でも、同性パートナーシップの制度が出来て、同性カップルには福音ですが、その一方で性的マイノリティーを毛嫌いする人もたくさんいます。

そういう人達の理解を得られないと、本当の多様性社会は実現できないのですが、性に関する問題は人間の本能に直結しているので、なかなか難しいものがあります。

食べ物の好みと同じで、「魚より肉が好き」という人が「それはおかしいから魚を好きになれ」と言われても困る、という感じです。

私の弟もいわゆる「ホモフォビア」なので、最近はすっかり疎遠になっていましました。

 

日本でブームになっている「LGBTフレンドリー」ですが、それは、おそらくビジネス上の損得など表面的なものにすぎず、残念ながら、今後、性的マイノリティーへの理解が劇的に深まったり、国レベルで法整備が進むことはないと思います。

 

同性愛に比較的寛容なタイでは、同性カップルが街中で手をつないで歩いたり、ホテルでダブルルームに宿泊したりするのは、よく見かける光景ですし、台湾では、もうすぐ同性婚が可能になるようです。

一方、日本の場合、同性カップルがイチャイチャできるのは「新宿2丁目特区」だけですし、旧来のイエ制度をなにがなんでも守り抜くという勢力が強いので、同性婚はまず実現しないでしょう。

 

すっかり日本社会の本流から外れてしまった私ですが、実は、将来、台湾のイケメンと同性婚をして永住権ゲットという夢を持っています。実現できるといいなあ・・・。